レイはお花でつくるエシカルアクセサリー

私がお教えしている古典フラは特に儀式性が強く、踊るときの正装として植物で体を飾ります。レイという呼び名で総称されます。
フラと同じようにレイもKumu(先生)がいて、レイの呼び名は流派によって少しずつ変わります。
レイはハワイだけでなくポリネシア一帯で編まれてもいるので、各地の編み方も様々にあります。
クラスで違いを聞かれることが多いので、写真とともに代表的なレイの編み方をリストアップしてみますね。

レイは頭・首・手足につけます

アクセサリーと同じく、身につける場所によって呼び名があります。

Lei Poʻo(レイポオ)

Poʻo は「頭」を意味します。 冠として頭に乗せます。

Lei ’āʻi (レイアイ)

āʻi =は「首」を意味します。 首飾りです。

Kūpeʻe (クペエ)

Kūpeʻe = ブレスレット 手首や足首につけるレイ。

古典フラの奉納では、Lei  Poʻo 、  Lei   ’āʻi 、Kūpeʻe の3種すべてを身にまといます。
奉納の前にはみんなでせっせと手作業でつくります。

儀式で使う楽器もレイで飾られます。
写真で使われているのはPalapalaiというシダのレイ。
フラの女神様 Lakaの化身と言われる植物です。ラカになって踊り、その植物のマナ(生命力/パワー)によって守られるという意味があります。

最初から最後まで地球に優しいレイ

薄いけれど強靭なラフィアをフラワーテープのように使い、お花や葉っぱを巻き込んで成形します。
ラフィアはラフィアヤシの葉からとった繊維です。

糸で刺すだけのような簡単なKui Leiはコットン糸なのでそのままでも自然に還りますが、なるべく早く自然に還るように、糸を外してバラバラにしてあげるのも一つの方法です。
生ゴミをコンポストするときに、なるべく小さく切ると腐敗せず微生物による分解が進むのと同じですね。

編み方でも呼び名が変わります
Kui(クイ)

Kuiは「刺す」という意味。針と糸を使ってお花を刺していきます。
Kui Leiの中でも、お花の向きを一方向で刺していくのが Polo Lei(ポロ レイ)。Poloは「まっすぐ」という意味です。

写真は、色ちがい3種類のヒヤシンスのお花をPolo Leiでつくり、3本をツイストしたもの。
ボリュームが出て、ただでさえ香りの良いヒヤシンスの優雅な香りを濃厚に楽しめます。

Poepoe(ポエポエ)

Poeとは「円形」を意味します。お花の方向を回転させながら刺していくレイです。

Wili(ヴィリ)

Wiliは「ねじる」の意味。ラフィアなどを使って数種類のお花をグリグリと巻いていきます。

Haku(ハク)

Hakuは「三つ編み」を意味します。ティーリーフを三つ編みにしながらお花を編み込みます。
ティーリーフは、ハワイではとっても大切な植物。癒しや浄化の効果があると言われフラでもよく使います。フラの女神 Lakaの化身のひとつとされています。日本では八丈島や沖縄など暖かいところで大きく育ちます。

Hilo(ヒロ)

Hiloは「編む、結ぶ、ねじる」の意味。
結ぶレイといえば Maile lei(マイレ レイ)。Maile もフラの女神 Laka の化身と言われる植物。古典フラではティーリーフとともによく使われる神聖な植物です。
茎を石でしごいて芯を取りのぞきます。するとマイレ独特のいい香りがしてきます。芯を抜いた茎を結びつけて作るのが特徴的。

マイレレイは、輪に閉じずに首にかけるオープンレイが一般的です。踊る時には、中央で交差させて外れないようにする場合もありますよ。

Hili(ヒリ)

Hiliは「編む」という意味。シダなどの植物で、それ自体を三つ編みにしながら編んでいくレイです。
PalapalaiやKupukupuといったシダが使われます。