レイのリジェネレイティブ精神から学びたいこと
フラを学ぶ上で欠かせないレイについて。
さまざまな素材と技法を使ったレイメイキングのクラスを主宰しています。生徒さんと共有したいレイの知恵をまとめました。
レイの歴史
レイは主に植物を編んだもので、首や頭を飾ります。
植物を加工し体を装飾する歴史をたどると、古代ギリシャでオリーブや月桂樹の冠が使われ始めたのが紀元前750年ごろだそうです。日本でもご神事には麻や榊などの植物を使いますね。
ハワイに行くと空港やホテルで歓迎の意味を込めてレイを渡されることがありますね。
19世紀からのハワイ観光ブームを通して発展していった文化でもあります。
フラのコスチュームとしてのレイ
フラでは、植物のマナ(パワー)を身にまとうためにレイを身につけます。また、フラの女神 ラカの化身であるいくつかの植物を身にまとうことで自らもラカとなってフラを踊るなどの意味があります。
レイは首にかけるもの以外にもいくつかの種類があり、編み方で呼び名も変わります。
レイを贈る、いただく、その後
ハワイでは、ご神事的なフラの奉納からお祝いの席まで、レイを贈る機会がよくあります。
レイを作るときは、たくさんの木からお花を少しづつ集めて、その木や植物が枯れてしまわないよう配慮します。
日本だとお花はお花屋さんで買うことが多いけれど、常夏のハワイでは年中お花があちこちに咲いているので、自然に断りを入れて素材としていただきます。
そして、相手を思いながら編みます。その過程で編み手のマナ(パワー)が一緒に編みこまれます。植物のマナ(パワー)と共に祝福のエネルギーが倍増します。
心を込めて編む。そして贈る。
いただいた人は、感謝とともにいただきます。
ハワイでの誕生日や卒業式などでは、レイで顔が見えないぐらいになるのが自慢になるそうです。
レイはフレッシュな植物を使うものがほとんどな点が私は特に好きです。
日本でも「プレゼントは消えものがいい」ということがあります。
お花によっては、その日しか持たないものもあります。その瞬間のピークの美しさに思いをのせて贈るもの。
そして、いただいたあとは自然にかえす循環を大切にします。ゴミ箱に捨てるのは失礼と考えられています。
ハワイアンスピリットでは、レイはすべて自然に還る素材でつくります。
もしいただいたレイにワイヤーやプラスチックがついていたら外して、レイを海に流すか、山の土に還るところへかえしてあげてください。
そうすることによって、またお花のマナが自然に循環します。
ハワイからクム(先生)が来て、レイを自然にかえす時間がとれない時は、クムあてにいただいたレイを自然に返す役目を託されることもあります。
いただいた土地から海外などに持ち出すのでなく、その土地へ返します。